発展編/向きを変える/トランジション
前と後ろへ滑ることに慣れたら、スピードを落とさずに方向転換してみましょう。 インラインでの方向転換は主にトランジションとモホークの2種類があります。どちらが先でもかまいませんが、両方できるようになりましょう。
●静止練習
静止してシザースし、手を前後に出し、まわる方向へ胸を開きます。まわる方向とは、シザースで後ろになった足の方向です。顔は進行方向に向けていてください。
次にカカトの力を軽く抜き、左右のつま先を支点にして腰をひねり、一度に向きを変えます。
カカトのちからを抜くためには深くヒザを曲げた状態から、頭が吊られているようなイメージで、垂直に上に伸び上がります。
基本姿勢ができていれば、一瞬カカトが自由になる瞬間があります。その時に一気に腰をひねって後ろに向きを変えてください。 向きがかわったら、伸び上がった反動をヒザを曲げて吸収してください。顔の向きは進行側のままで、手の向きもかわりません。
次に後ろ向きからのトランジションで前に戻ります。バックからのトランジションは、両足のカカトを支点にします。 ヒザを深く曲げ、両足のつま先をちょっと上げるようなつもりで、カカトに重心を置いて、一気に腰をひねり前にもどります。
●滑走練習
止まった状態で十分練習すれば滑りながらも要領は同じです。 はじめはゆっくりしたスピードから、徐々練習していきましょう。慣れてくると、手を前後に出したり、最初から胸をひらかなくてもトランジションできるようになります。
また、荷重・抜重の時に飛び上がってはいけません。 飛び上がって方向転換するのは「180(ワンエイティ)」とか「360(サブロク)」と呼ばれる、ストリートテクニックになります。
●荷重・抜重練習
最初は両足のつま先だけで接地している状態が分かりにくいと思いますので、カカトが浮く程度の「その場跳び」をやってみてください。 この時基本姿勢が悪いとバランスが崩れて転びそうになるので注意しましょう。
今までは左右の足のエッジが大切でしたが、この先は片足の中でつま先側の(同時にカカト側も同じことです)、荷重・抜重が重要になります。